お知らせ

自動押し湯切断ロボットの実機化

2022.8.17

当社はこのたび、鋳造工程の一つである押し湯切断工程において、新たに水素-エチレン混合ガスバーナーを備えた自動押し湯切断ロボットを開発し、川崎工場に導入いたしました。
一般的に、鋳造工程は、①鋳造方案の作成⇒②砂枠製作⇒③溶解・製錬⇒④鋳造(鋳込み)⇒⑤押し湯切断⇒⑥溶接補修⇒⑦機械加工⇒⑧熱処理⇒⑨品質検査、の順で進行いたします。
上記の中で⑤押し湯切断工程については、1)人的作業の負荷が多く、熟練工の経験に頼りがちである、2)リードタイムが長い、3)都市ガスを活用しており環境負荷・エネルギー負荷が高い、という課題がありました。
そこで、当社では、これまでの熟練工の経験と知見をプログラム化したロボティクス技術を導入し、熟練工以上の効率と寸法精度で切断を可能とするとともに、従来の都市ガスを用いた押し湯切断方式に対し50%以上CO2排出量を削減できる水素-エチレン混合ガスバーナーを適用し、地球環境に配慮した自動ロボットの実機化に成功いたしました。また、本技術は、従来技術と比較して切断面が平たん化されるため、その後のガウジング工程が省略できるなど工程省略化にも寄与しております。
近年、自動車の電動化やコロナ禍による通信量の増加に伴い半導体需要が加速しており、半導体製造機器用に熱変形しない低熱膨張合金の需要も同時に増加しております。当社は本装置の導入により、さらにその需要増にお応えしてまいります。
当社は、小型から大型の製品を取り扱う国内の総合鋳造メーカーであり、今後も、新たな技術開発や需要の開拓を図り、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
日本鋳造株式会社 企画管理部 TEL 044 (322) 3752

図1 自動押し湯切断ロボットの概要

 


図2 自動押し湯切断ロボットの作業中の写真