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高じん性鋳鋼を用いた損傷制御型変位抑制装置(DCストッパー®)の開発~阪神高速道路株式会社との共同研究開発品~

2022.2.28

日本鋳造株式会社は、阪神高速道路株式会社とともに、損傷制御型変位抑制装置(DCストッパー®:当社と阪神高速道路株式会社との登録商標)の開発に関する共同研究を実施し、このたび製品の基本的な開発が完了いたしました。

損傷制御型変位抑制装置(DCストッパー®)は、図1に示すように、既設橋の支点部の耐震補強に使用する水平力分担装置です。
図2に示すDCストッパー®の本体部材には、当社が独自に開発した高じん性鋳鋼の技術を用いています。高じん性鋳鋼は、図3に示すように、一般的な溶接構造用鋳鋼と比較して、材料強度が低く且つ伸び性能に優れます。この材料をDCストッパー®の本体部材に用いることで、DCストッパー本体部材と本体取り付け部材の保有耐力の階層化をより明確に実現させました。DCストッパー®は、地震により上部構造に作用する水平力に対して確実、かつ粘り強く抵抗します(図4は、DCストッパー®の変形イメージと荷重-変位関係)。

 

図3 高じん性鋳鋼と溶接構造用鋳鋼の材料引張試験結果

 

図4 DCストッパー®の変形イメージと荷重-変位関係

損傷制御型変位抑制装置(DCストッパー®)は、2021年7月に、阪神高速道路株式会社と共同で特許を取得しています。
本装置に関しては、2021年11月22日に公開された、道路構造物ジャーナルNETのインタビュー記事でもご紹介されております。
「阪神高速 大規模更新は湊町、湊川で施工が進む」阪神高速道路株式会社 保全交通部長 渡辺尚夫 氏
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当社は、橋梁向けの鋼製・ゴム支承、伸縮装置、ダンパー、ケーブル定着金物など、各種橋梁アクセサリを幅広く提供してまいりましたが、今後も、新たな技術開発や需要の開拓を図り、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

日本鋳造株式会社 エンジニアリング営業部 TEL 044 (322) 3760
鋼構造技術部 TEL 044 (355) 5033

日本鋳造株式会社

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